朝食抜きダイエットがNGな理由

2018-03-20 14:00:00

 ダイエットと言えば食事のカロリーを減らすこと、これは基本中の基本です。しかし、理想のボディを手に入れるためにやみくもに食事量を減らしている、という人はいないでしょうか。


 


とくに、朝は朝食抜き、またはコーヒーだけ、といった無理な食生活をしている人も多いかもしれません。朝食を抜けばもちろんその分カロリーの摂取は減るのですが、それがすぐに体重減につながるわけではありません。


 


場合によっては逆に体重が増えてしまったり、健康をそこねてしまうこともあるのです。


 


■朝食抜きダイエットはなぜ体によくないか


 


お腹が空けば、人はもちろん何かを食べたくなります。これは、脳から食事をしなさいという信号が出ているためです。朝起きた時にはだいたい前の晩から12時間くらいは食べ物を食べていません。12時間と言えば一日の半分ですから、人が朝ごはんを食べるのは当然だと言うこともできます。


 


では、朝食を抜いたらどうなるのでしょうか。物を食べなければすぐに痩せる、と思っている人もいるかもしれませんが、じつはこれは正しくありません。


 


朝食を食べても食べなくても、仕事をしたり家事をしたりするためには、もちろんエネルギーが必要になります。そのときに欠かせないのが炭水化物です。血液のなかでは、炭水化物は分解されて糖になっています。この糖の量が減ると、脳は空腹だと感じて食事を取るように指令を出すのです。


 


朝食を抜いた人では、血液中の糖分は前の晩からずっと少ない状態が続いています。そのため、痩せたい気持ちとは裏腹につねにお腹が空いて何かを食べたいという気持ちになってしまいます。


 


空腹状態で食事をしても、すぐには満腹にはなりません。なぜかというと、血液中の糖の量が上がるには、食事をしてからしばらく時間がかかるためです。ですから、空腹状態で食事をするといつも以上に食事量が増えてしまうということになります。


 


せっかく朝食を抜いてカロリーを減らしても、ランチや夕食のカロリーが増えれば、それだけ体重は増加してしまうことになるのです。


 


■朝食を抜くと基礎代謝も落ちてしまう


 


朝食抜きがよくない理由はほかにもあります。


 


運動をすれば皮下脂肪を燃焼する、ということを知っている人は多いでしょう。ですが、家事やデスクワークのような簡単な作業では皮下脂肪はなかなか燃焼してくれません。皮下脂肪は、体温を維持したり内臓の位置を正常に保つためにも必要なので、そう簡単には消費できないからです。


 


何も食べない空腹状態になると、体は分解しやすいタンパク質を燃やしてエネルギーに変えます。タンパク質は骨や筋肉などの大切な材料です。つまり、空腹状態が続いていると、皮下脂肪が減るよりも先に筋肉が落ちてしまうのです。


 


筋肉が落ちるとどうなるのでしょうか。筋肉が落ちてしまうと、体の基礎代謝が減るため、逆にカロリーを消費しにくくなります。また、食事から摂った脂肪分は筋肉でしか使われないため、脂肪分が余って皮下脂肪になりやすくなります。


 


食事量を減らしているのにどうして痩せないのだろうと思っている人は、基礎代謝が落ちているということも疑ってみてください。筋肉が減ると免疫力が落ちたり、血の流れも悪くなるため、冷え性や風邪などの病気にもかかりやすくなります。


■タイエット中にふさわしい朝食とは?


 


こういった悪循環を防ぐためにも、朝食はきちんと取ることが大切です。炭水化物・脂肪・タンパク質のバランスが取れている食事が良いのですが、とくに質の良いタンパク質を多く摂るように心がけてください。


 


朝食の定番である卵や牛乳には、タンパク質が多く含まれています。タンパク質は炭水化物に比べて消化されにくいため、ある程度腹持ちがするというのもポイントです。


 


朝食をきちんと食べておけば、脳の働きもよくなるため、活動的になって逆にカロリーの消費量も増えます。ダイエットをする際には、皮下脂肪は燃えにくいということや、筋肉が脂肪分をエネルギーに変えてくれることを覚えておくと良いかもしれません。